「展覧会・岡本太郎」へ行ってきました
愛知県美術館で開催されていた「展覧会 岡本太郎」へ行ってきました〜
*「展覧会・岡本太郎」は3月14日で終了しています。
私が訪れたのは、平日の昼下がり。
平日であれば、人もまばらでゆっくり観られるだろうと思いきや……人多い!
照明の絞られた会場内に満遍なくうごめく人影たち。
わたくし、ちょくちょく県立美術館に足を運ぶのですが、平日にこんなに賑わっているのは初めてでありました。岡本太郎、さすがの知名度です。
常の展覧会とは違う点がもう一点ありました──客層です。
絵の前に集まっている人だかりの、三人に一人はご年配。その方々に、三、四十代の、おそらくは娘や息子であろう方が付き添っている、そんな感じの家族づれが多い。
一人客であったり、カップルや夫婦らしき二人づれ、女性の二人連れなんかが、ぽつりぽつりと作品を鑑賞する──そんな普段どおりの平日の展覧会を予想していたので、ちょっとびっくり。
激しい色づかいの巨大なカンバスの前を、黒い人影がひっきりなしに横切ります。
感想を囁き合う声が、ざわざわと束になって会場に満ちていて、少しばかり緊張するような、逆に安心するような、不思議な感覚をおぼえながら、人波を縫って歩いていきます。
『空間』という、初期に描かれたシンプルな絵画や、不気味かわいい表情の『犬の植木鉢』、こんな表現ありなんだー! とまじまじと眺めてしまった彫刻『愛』など、心惹かれるものはいくつもあったのですが、一番印象に残っているのは、彩色豊かな絵画群と人混みのコントラスト!
会場を眺める私の頭に浮かんだのは、樹木を支える根の奥深く、地中でうごめく無数の生きものたち。
岡本太郎作品の前に立つと、人間が肉体になる──そんな感じがしました。
一見人を選びそうな、強烈な色づかいや、奇妙に捻れたような造形が街中に取り入れられたり、多くの人に愛されるのが不思議だったのですが、ああ、こういうことかーとしっくりきたのでした。
岡本太郎作品、人間と相性よい!
コメントを残す