【名古屋から日帰り旅】本気の水族館、アクア・トトぎふ

アクアトト・ぎふ──『淡水魚の水族館』ということだけを知っていたのですが、想像の斜め上をいくエンタメ施設でありました。

魚って、淡水魚って面白い!

写真多めでお送りします。楽しさの一端が伝わればいいのですが。

まるで渓谷、長良川上流

アクア・トトぎふの順路は四階からスタートするのですが……

高低差を利用したリアルな滝が出現!(上の写真は小さめ。大人の背丈より大きなものもあります)

実際の渓谷でこういうの見たことある! という風景が次々現れます。

しかも樹木や下草、水草といった植物はすべて本物なのです。

川の上を歩き、緑色の淵に体を浸して水中に目を凝らしているような錯覚を覚える鑑賞体験。

植物と水中生物が織りなす独特の生態系、川の外と中のどちらにも多種多様の景色が見られるのは淡水域ならでは。

水面上から魚群を覗きこんだ時の高揚は実際に遭遇した時と遜色なく、背伸びをしてガラスにもたれしばし見入りました。

来館前、「長良川のコーナー? きっと地味ですぐ通り過ぎちゃうだろうな」とか思っててすみません、アクア・トトぎふ、舐めてました。

むしろここがメインまである。こっから尻すぼみでも文句言わねーぜ、なんて思ってたのですが……

お化け屋敷より怖い『メコンオオナマズ』

このメコン川フロアが、ほんとにほんとーに怖かった!

何が怖いかって、写真のメコンオオナマズ、ほんとにほんとにでかいんです。人間の大人サイズの魚が水槽いっぱいに泳いでいる。

写真じゃサイズ感、絶対伝わらないですよねー

しかもおそらくはスコールを再現するためなのでしょう、雷鳴が爆音で鳴り響く……小学生だったら絶対泣いてた。

魚以外の生き物たち

魚以外の生き物も豊富です。

個人的なお気に入りはカエル。写真のようなヒキガエル以外にも、アマガエルやモリアオガエル、海外のヤドクガエルなど、ありとあらゆるカエルを見ました。

カブトガニの裏側! 足を見ると、ほんとに『カニ』なんだ! と妙に感動しました。うごうごもがいていた。

業の深い遊び

最後に辿り着いたのは、屋外のふれあい&餌やりコーナー。

近づくと、餌をもらえると思った魚の群れが押し寄せます。手を突っ込もうとして、結局指先をちょっと近づけるだけで精一杯でした……勢い怖いんだよ、ほんと。

餌を撒いて、水面でのたうつ魚たちを見ながら思いました。こんなことで愉悦を覚えてたんじゃ、天国にはいけそうにないなぁ……

大人になってから知る水族の世界

大きなものに憧れていた。

ひと搔きで何メートルも水中を進んだり、見上げるほど高く宙を飛ぶ──人間を凌駕する身体能力。水族館とはそういうものを見に行く場所で、水槽の大きさが面白さを決めるような、そんなイメージがあった。

淡水魚はイルカやシャチに比べると嘘みたいに小さい。すれ違うだけでは、魚だ、ということしか分からなくて──意識的に目を凝らさなければならないところが少し重荷だったのかもしれない。

でも、アクアトト・ぎふでは、見ようと思わずとも目が引き寄せられた。本当の渓谷に迷い込んだような錯覚を覚える水槽群は遠目から眺めるだけでも楽しいのだけれど、滝壺の下には何がいるのだろう、浅い水の中で群れているのはと、自然に興味が湧いてくるのだ。

肌が薄っすら泡立てながらも、メコンオオナマズの水槽を見ないではいられなかったし、あそこに放り込まれたらパニックで溺れちゃうねだとか、同行者との会話も楽しかった。

世界のどこかの川の中では、あれと似たような風景が広がっている。

きっとそうなのだ、と迷いなく信じられる説得力と同時に、自分は水族の世界を何も知らないのだなとも思った。優しく突き放される感覚。『知らない』は『楽しい』に似ている。

山に、川に行きたくなった。野生の魚を見たならば、今度はまたアクアトト・ぎふに行きたくなる、そんな予感がしています。

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